口の周りが痒い!とうもろこし食べて唇がかゆい/ヒリヒリ/腫れる原因は?

豆知識

こんにちは。KENです。

今回は、夏の味覚である「とうもろこし」を取り上げます。

夏になると皮付きで流通するようになるとうもろこしですが、これを食べたところ、口の周りや口の中が痒くなったり、唇がヒリヒリするという報告が数多く上がっています。

一体、これらの痒みやヒリヒリ感は何が原因なのでしょうか?

とうもろこしを食べると口(唇)の周りが痒いという声あり

Twitterで検索すると、とうもろこしを食べた後に口(唇)の周りが痒くなったという報告が多数上がっていました。

一般的にかぶれ(接触性皮膚)の場合は、その原因物質が患部に触れたことで発症します。

しかし、本記事ではとうもろこしを”食べた”後に発現する異常(痒みやヒリヒリ感)について考察していきたいと思います。

口の痒み・唇のヒリヒリ・唇が腫れる原因とは?

とうもろこしを食べた後に発現する異常としては、「口の周りの痒み」や「唇のヒリヒリ感」「唇が腫れる」といった症状に集約されます。

これらの異常から、考えられる原因は以下の2つです。

①口腔アレルギー症候群

②アレルギー様食中毒(ヒスタミン食中毒)

一つずつ解説していきます。

口腔アレルギー症候群

最も可能性が高い原因が口腔アレルギー症候群です。

口腔アレルギー症候群とは、花粉症の方が特定の野菜や果物を食べた時、口の周りが痒くなったり、唇がヒリヒリしたり、唇が腫れたりする病気です。

この他にも喉に異常が現れる場合もあり、喉の痛み・痒み・イガイガ感を訴えるケースが報告されています。

口腔アレルギー症候群が発現するのは花粉症の方で、その理由は特定の野菜・果物には花粉との交差抗原性が確認されているからです。

[交差抗原性]
特定の食物には、花粉症を引き起こす原因物質と構造が似ているタンパク質が存在します。

これを摂取すると、花粉症の原因物質を摂取していないにも拘わらず、花粉症が誘発されてしまうことがあります。

ただ、交差抗原性が認められている物質でも、全ての人間に共通して症状が誘発されるわけではなく個人差があります。

[参考文献]

上記の通り、口腔アレルギー症候群では花粉症を引き起こす物質と構造が似たタンパク質を摂取することで、口・唇・喉に異常が発生するというわけです。

これらの異常が口・唇・喉に限局して現れることから、このアレルギー反応を口腔アレルギー症候群と呼ぶのです。

さらに、このアレルギー反応には花粉と食べ物の関連性が強いことから、「花粉・食物アレルギー症候群」とも呼びます。

とうもころしの場合、花粉症を引き起こす原因物質と似ているのが「プラタナス」という物質です。

前記説示の通り、交差抗原性には個人差があり、花粉症の方がとうもころしを食べても口・唇・喉に異常が発現しないケースもあります。

ただ、体調不良などで免疫が低下している場合、これまでにとうもろこしを食べても異常が見られなかった方でも突如としてアレルギー反応が現れることもあります。

また、痒みやヒリヒリ感などの異常が口の周りだけでは留まらず、全身に及ぶ可能性もあるため、花粉症持ちの方は特に注意が必要です。

もし全身に異常が発生した場合はアナフィラキシーショックに陥る危険性もあることから、迷わず救急車を呼ぶようにして下さい。

アレルギー様食中毒(ヒスタミン食中毒)

アレルギー体質ではない方でも、特定の食物を摂取することでアレルギー反応を引き起こす事例が存在します。

それがアレルギー様食中毒で、ヒスタミン食中毒とも呼ばれています。

痒みに作用するヒスタミンですが、実は、これがとうもころしにも含まれているのです。

症状としては、食後5分~1時間くらいで「顔面紅潮」「蕁麻疹」「頭痛」「発熱」などの症状が現れます。

ただ、軽度であれば6~10時間程度で自然と快復に向かうため、それほど心配する必要はないでしょう。

一般的にヒスタミン食中毒の原因は鮮度の落ちたサンマ・サバ・イワシなどの赤魚であり、これらが腐敗する過程でヒスタミンが大量に生成されるのです。

こうして高濃度のヒスタミンが蓄積した魚を人間が食べることで、ヒスタミン食中毒に陥るというわけです。

とうもころしでヒスタミン食中毒を起こしたという事例は確認されていませんが、それでも免疫力が低下している時やとうもろこしを大量に摂取した場合などにヒスタミン食中毒が発生する可能性はゼロとは言えません。

また、アレルギー反応も人によって症状も千差万別なので、ある人にとっては軽度でも、別の人には重度な症状が起きる可能性も十分に考えられます。

とうもろこしを食べた後に起きる異常の原因としては口腔アレルギー症候群よりも可能性は低いですが、あくまでも可能性の一つとして覚えておくと、万が一の時にも適切に対応できるはずです。

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